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2019/12/17 11:44


魔除け、厄払いのお守りとして、男の子が生まれた初正月に贈られる「破魔弓」。

ご来店されたお客様から、「商品の違いがわからない」「どうやって選べばいいの?」と言ったお問い合わせをよくお受けします。

今回は「破魔弓」について、詳しく説明させていただきます。

昔、弓で射る的をハマといい、これに漢字をあてて「破魔弓」といわれるようになりました。読んで字の如く、「弓で魔を破る」という意味があります。

「破魔弓」と関わりが深いものに、平安時代より宮廷に伝わる「鳴弦の儀(めいげんのぎ)」があります。男の子が生まれると、弓の弦を強く弾き鳴らすことによって、その音で魔を追い払うという儀式です。今日の皇室においても、お子様が誕生して7日目に「読書・鳴弦の儀」が行われています。

この他にも、家を造る際の上棟式に、屋根の上に弓と矢を北東に向けて飾る「鬼門除け」や、正月にその年の年占いと厄除けの為に行った「弓射」などにも弓と矢が使用され、神社で購入する「破魔矢」など、弓と矢は古来より魔を追い払う霊力を持つものとして信じられてきました。

男の子の赤ちゃんが誕生して、初めて迎えるお正月に贈られる。「破魔弓」一生に一度だけの贈り物となりますから、こだわって選びたい方も多くいらっしゃると思います。選び方のコツをご紹介しますので、参考にして頂ければ幸いです。

「破魔弓」の種類には、ケース入り・壁掛け・出し飾りなどがあります。ケースに入った物は、出し入れも手軽で、ほこりがつかず掃除も簡単です。小さいサイズの多い壁掛けタイプは、リビングや寝室の空いているスペースや、子供の手が届かない高いところにも飾れます。出し飾りは、ガラスケースには入っていないので、お子さんが誤って倒してしまった際も、ガラスが割れる等の心配がありません。

玄関、居間、寝室など、「破魔弓」を飾る場所に決まりはありませんので、ご自宅でどこに飾るかを考えてから選ぶのも、ひとつのポイントとなるでしょう。

当店では、破魔弓のサイズもチェストの上に飾れるような小さくコンパクトなものから、和室の床の間に飾っても見劣りしない迫力の大きさのものまで、様々な種類を取り揃えております。online shopでは、洋間にも合うモダンなデザインの破魔弓をご紹介しております。

ぱっと見は同じように見えても、ケースや台座に使用している木材の種類や、装飾によって値段が変わってきます。檜や桐を使った白木のものは柔らかい印象を与えますし、逆に黒塗のものは勇壮で重みを感じます。また、ケース物の商品には、昔ながらの金背景のものや、富士山や鷹、龍や虎が描かれたデザインのものもあります。打ち出の小槌や、守り刀が飾ってあるものもあり、同じサイズの破魔弓でもその種類は様々です。矢羽根に使用されている鳥の羽は、天然のものを使用しておりますので、鷹、雉、金鶏、尾長鶏など、ひとつひとつ柄が違い、その種類によって違った赴きのある風情が楽しめます。

生まれた赤ちゃんのことを想いながら、長く飾れるように、お好みのデザインのものを選ばれるとよいでしょう。

贈られた「破魔弓」は、12月中旬頃からお飾りするのが一般的です。飾る期間に決まりはないので、お正月の期間だけ飾ったり、五月人形の脇飾りとして飾っても、年間を通してお飾り頂いても構いません。ご家族の方と相談して、ご自宅にあった方法でお飾りするとよいでしょう。

また、「破魔弓」は魔除けとなる物なので、生まれた赤ちゃん一人につきひとつひとつ贈ります。二人目、三人目の赤ちゃんが生まれた際も、初正月を迎える年に新しく用意するのが習わしとなっています。一人目と同じサイズ、または一回り小さいものを選ばれる方が多いようです。

令和を迎え、日本の伝統文化は縮小しつつあります。赤ちゃんの初正月をお祝いする「破魔弓」、長く続いてきた風習を絶やさないためにも、生まれた赤ちゃんの健康を願い、お飾りすることが大切なのではないでしょうか。